はた珈琲

ブラジル・視察研修旅行記 日程:2007年9月22日(土)~29日(土)

はた珈琲店 畑 芳弘
以前より念願だったブラジルのコーヒー農園へ視察旅行に行く機会を得た。マツモトコーヒーの松本社長からお誘いを受けて、総勢14名のメンバーで行く事となった。

メンバーの顔ぶれは、東京、東海、新潟、近畿とバラバラ、経営の形態も豆売り専門店、喫茶併設店、大手輸入会社、多店舗経営、これから開店予定者など多士済々。

色んな思いをそれぞれ心に抱いて集まった仲間達である。

9月22日(土)
5:15 起床
6:15 三宮バスターミナル集合 伊丹空港へ向かう
8:00 伊丹空港  出発  (NH2176)
9:10 成田国際空港 到着   ここで全員集合
本来ならば15:30発ATLANTA行きDL56が欠航と判明
急遽19:30発NEW YORK行きJAL008に変更になった
結局空港で10時間を過ごすはめになった。いきなりのハプニング!
19:30 いざ、N.Yへ出発!通路側の席を取れたので少し楽ちん
  |   日付変更線通過
19:30 N.Y到着
ここでサンパウロ行きの便に乗り換えだが、アメリカの入出国の検査が厳しく随分手間取ってしまう
21:30 N.Y発 サンパウロ グアルーリョス空港行きDL112に搭乗
こうして、ブラジルに向けての長い1日が終わった。
出発前に心配していた禁煙も意外と平気。というかタバコの事を気にする余裕も無かった 。
海外旅行は20年ぶり位なので、通関検査などでは緊張してしまう。

左右の人差し指の指紋と顔写真を撮られる。質問は特上の愛想笑いでごまかす。
機内食が何回も出てくるけれど、これが昼食なのか夕食なのか、はたまた朝食なのか?
座ってるだけで、ただただブロイラーのように食事を摂る。絶対に太ったと確信した。
9月23日(日)
9:40 サンパウロ 到着  メンバーの1人のスーツケースが行方不明になる。
11:50 サンパウロ 発   GOL航空でウベランジアに向かう
12:50 ウベランジア到着  現地でお世話して頂くスタッフに合流
14:00 昼食
シュハスカリアでブラジルの代表料理、シュハスコを食べる。ダイナミックな料理に圧倒された。
食後、ベンツのマイクロバスで出発
17:00 パトロシーニョ到着 やっと目的地に到着した。
シュハスコ料理
シュハスコ料理
パトロシーニョのキリスト像
パトロシーニョのキリスト像
一体何時間掛けてここまで来たんだろう?思えば遠くに来たもんだ。
この街の土は赤く、その土でレンガを作り、瓦を焼いて家を作っている。
貧しい人たちは レンガ塀のまま、もう少し裕福な家は漆喰を塗って白壁にしてある。
大抵は平屋か2階建 である。丘の上から眺めると赤い屋根が並んで可愛らしい。
乗り物に長く乗っていたせいか、時差ぼけか体がふわふわしている。
9月24日
アルメイダ農園
アルメイダ農園
午前中はセラード地区の農園の一つ、アルメイダファミリーのアルメイダ農園に視察に行く。標高1250mの火山台地に在り赤いサラサラの土壌は、「シャパドン」(鉄の大地)と呼ばれミネラル分が豊富である。

初めて見るコーヒー農園は、とにかく想像を超えた広さで、360度見渡す限りコーヒーの木が整然と植えられている。最近の地球温暖化の影響か干ばつで困っているとの事。

 
果てしないコーヒーの木
果てしないコーヒーの木
手摘み風景
手摘み風景
街に戻り、昼食を摂る。入り口で伝票を受け取り大きなプレートにバイキング方式で好きな物を乗せていく。最後にそのプレートの重量で値段が決まるというやり方で面白かった。

午後からはミナス州試験農場とセラードコーヒー研究所へ向かう。ここはまだ出来立ての施設でこれからここで宿泊してのセミナー等が出来るようになる。我々は明日、ここでカッピングをする予定だ。農園では黄色い実をつけた「ブルボン・アマレロ」が植えられていた。
ミナス州試験農場
ミナス州試験農場
ブルボン・アマレロ
ブルボン・アマレロ
棚干し用の棚
棚干し用の棚
ここ一面にコーヒー豆が干される
ここ一面にコーヒー豆が干される
街に戻り、セラードコーヒーの事務所を訪ねた。ここには地区全域の農園からサンプルが送られてきて管理されている。
9月25日
今日もいいお天気で、早めの朝食を摂り8時には昨日訪れたコーヒー研究所へ向かう。

ここでサントスNo.2とスペシャルティコーヒーの違いを確かめるべくカッピングをした。

カッピングというのは、コーヒーの持つ香り、酸味、甘味等々10項目のチェックシートを使って点数化する事で、80点以上がスペシャルティコーヒーと認定されている。神経を研ぎ澄ませてコーヒー豆と向き合うので非常に疲れる作業である。

実は、ここで我々は素晴らしいコーヒー豆と出会うのである。メンバー全員一致でこの豆を指名し、年末頃には当店でもお客様に提供できると思う。どうぞお楽しみにしてください。

午後からはセラード地区でも有数の「バンタノ農園」に行き、農園技師からコーヒー農園の現状について講義を受けた。最近では環境問題も難しくなり、如何に環境に優しく栽培するかという事が問題となっている。低農薬で益虫を守り栽培する事の重要性を強調されていた。

そのまま、農園を視察させてもらい、その日の夕食は農園でBBQをしていただいた。ワイワイガヤガヤと美味しく食事をし、帰る頃には雨が降って来だした。農園主は恵みの雨だと喜び、僕たちはコーヒーの相場が下がると喜んだ。
バンタノ農園入り口
バンタノ農園入り口
Piccin農業技師と共に
Piccin農業技師と共に
9月26日
今日は3泊したパトロシーニョを離れサンパウロに戻る日だ。

午前中に、珈琲豆の精選工場を見学する。大きな施設の中は凄い騒音と埃で、ここで働く人々の大変さを目の当たりにする。豆が比重選別機、電気選別機を通り60kgの麻袋に詰められて積み上げられていく。この後、陸路サントス港へ運ばれ全世界へと輸出されて行くのである。
精選工場
精選工場
60kgの麻袋
60kgの麻袋

我々はホテルに戻りチェックアウトして、再び国内線の小さな飛行機でサンパウロに向かい出発した。

サンパウロは大都会で高層ビルが林立し、道路は自動車で溢れかえっている。パトロシーニョと比べると怖いくらいだ。ブラジル最後の夜は、リベルダージという東洋人街の日本料理店で久し振りに和食を食べた。さしみ、天ぷら、寄せ鍋を食べたけど僕が一番美味しかったのは日本茶。珈琲屋が言うのも何だけど日本茶を飲むとホッとした。

明日は最後の仕事、カッピングが待っている。
9月27日
朝一番にホテルの1室を使ってセルトン農園のプレゼンテーションとカッピングを行なった。このセルトン農園は優秀なコーヒー豆を生産する事で有名。カッピングを繰り返す事で我々の鑑識眼も鍛えられ、微妙な味わい、変化を感じ取れるようになっている。
カッピング
カッピング
セルトン農園ジャックスさん
セルトン農園ジャックスさん

最後の仕事を終えた後ホテルをチェックアウト。帰路の飛行機に乗るまでの間、僅かな時間を利用して昨日行ったリベルダージへ土産を買いに行く。

リベルダージは凄くゴチャゴチャした街で、治安は余り良くないそうだ。一人でウロウロしないよう釘を刺された。警官が拳銃を腰に付け何時でも撃つぞといった感じで街中を歩き、パトカーがサイレンを鳴らして走って行く。何だか早く日本に帰りたくなってきた。

この後、空港へ向かう途中の大きなショッピングセンターに行った。立派な施設で大きな駐車場を備え大勢の買い物客で賑わっていた。普段から買い物下手な僕はウロウロするばかりで何を買っていいのか分からない。

ブラジル最後の夕食は、再度シュハスコを食べた。本場のブラジル料理はこれでお仕舞い。


目一杯頂いて充分堪能し満足、満足。

一路ガリューラス空港へ向かい、22:55発DL104便アトランタ行きに乗る。
9月28日
7:35 アトランタ着
10:05 アトランタ発 DL055便 搭乗 成田を目指す。
9月29日
13:25 成田国際空港 到着
ここで解散
17:55 成田国際空港 発
19:10 伊丹空港   着  バスで三宮へ
20:00 三宮     着

今、思う事
今回のブラジル視察旅行は、22歳の頃より珈琲屋を一生の仕事にしようと思っていた私にとって、何時かは行ってみたいと長年の夢(ほぼ実現不可能な夢)でした。
幸いにもマツモトコーヒーの松本社長に、行きませんかとお声を掛けて頂き実現する事が出来ました。心から感謝しています。店をやっていると時間的にも、経済的にも余裕がなくてかなりの覚悟がないと思い切れません。

現地に行って、この目でコーヒー農園を見て、また精選工場で出荷される過程を知る。この経験は何物にも代え難い私の宝物です。百聞は一見にしかずと言いますが、正しくその通りです。はるか彼方で実をつけたコーヒー豆が、幾人もの手を経て精選され管理されて
私の店に届けられる。私はこのコーヒー豆を焙煎してお客様に淹れてさしあげる。その珈琲がお客様に美味しいと褒めていただけたら最高です。

今回の視察で知り合えた多くの方々とのご縁を大切にして、これからの珈琲生活をより豊かなものにしていきたいと思います。
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